M2Mでの期待

3GシールドはM2M機器のコア技術となる

 3Gシールドは、これまで多くのM2M分野にかかわる方々から高い評価を得るようになってきました。具体的には、技術ハードルが極端に低くなり誰もが簡単に、短期間で、M2M機器を開発する環境ができたと言って頂くようになりました。
 
 この、技術ハードルの低さとは、これまでのM2M機器での開発だと、ATコマンドと呼ばれる通信プロトコルに応じた関数を呼び出してシステムを構築していくのですが、一般の技術者が理解して利用するには難しく、技術ハードルが高く、この段階で挫折する人たちが多くいたと聞きました。
 それに対して、3Gシールドでは、すでに初期段階での3G接続関数、それに通信する関数(httpGETやhttpPOSTなど)、さらに通信を終了する関数と、大きくはこれら3つを使って処理を組み立てることで、誰もが簡単に使える、つまり技術ハードルを極端に低くしたことが大きな特長となっています。
 
 さらに、3GシールドはオープンソースハードウェアArduino上での拡張ボードということで、Arduino上で利用できる安価な多くのセンサやLED、スピーカ、アクチュエータなどの電子部品を使い、ネット上に掲載されているフリーのソフトを利用・応用することで、短期間に試作品やプロトタイプ開発ができるようになっています。

 これらのことから、3Gシールドは、M2Mビジネスでの人材育成や雇用創出としての期待をもって、提供できるものと確信しています。
 
 以下には、M2Mビジネス・マーケットとして、どのようなものが考えられるかをまとめたものです。ご参考にして頂けましたらと思います。



M2Mマーケットでの Arduino用3Gシールドへの期待

M2M(マシンTOマシン)マーケットは、これから大きな広がりが期待されています。【M2Mとは、これまでの通信技術利用が人から、自動車やモノ、動物などに広がり、また山間部や田畑地域、近海部などのあらゆる場所で、インターネット接続を可能とし、遠隔操作や遠隔監視などを可能にする機器やその環境を指します】

この3Gシールドを利用することで、3G通信モジュールを使った広域ワイヤレスが簡単に一般民間企業や個人や学生でも利用でき、M2Mでの活用展開の加速度化はさらに進むものと考えられます。(技術ハードルが格段に低くなり、マイコンや通信プロトコルなどの難しい知識もほとんど知らないところから簡単にセンサ接続や3G通信:インターネット接続やクライド連携、メール送信、SMS送受信などが可能となります)

そのほかの背景として、世界的な普及展開にあるオープンソースハードウェアArduino上の多くの資産が活用できること、高機能なセンサなどを含む技術が容易に利用できること、今後3GからLTEへの通信網の需要の移行で3G通信網が安価で利用できること、試作やプロトタイプ開発だけでなく特許などの問題を軽減した量産でのモノづくりが容易なこと、などが挙げられます。

以下では、M2Mマーケットでの3Gシールドの可能性を一部ご紹介します。
 1.M2Mを実現にする技術と応用分野
 2.医療・介護分野での3Gシールド応用
 3.エネルギー分野での3Gシールド応用
 4.環境・エコ分野での3Gシールド応用
 5.防犯・防災分野での3Gシールド応用
 6.観光・娯楽分野での3Gシールド応用
 7.建設・保全分野での3Gシールド応用
 8.建設・保全分野での3Gシールド応用
 9.地方支援での3Gシールド応用

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■1.M2Mを実現にする技術と応用分野

携帯電話は、すでにひとり一台の時代となりましたが、自分の携帯電話の機能をフル活用している人たちは少ないでしょう。ある人たちにとっては、余分な機能や分りづらいデザインと感じたり、さらにはキー操作や画面操作などで煩わしさを感じたりし、必ずしも満足いかない状況も出てきています。

3Gシールドの概念では、地域や特定団体・特定企業、さらに特定コミュニティに特化した携帯電話が簡単に作れることを目指しています。その活用範囲も広く捉えて対応していくことを考えています。以下に示す応用範囲や事例は、ほんの一例でしかありません。現場で必要とされる携帯電話が誰でも簡単に作れること、これが3Gシールドの考えです。

3Gシールドは、1対1の双方向だけでなく、1対多での関係を持つことができ、情報を取りにいくだけでなく、収集したり分析したり、制御に使ったり、観測・観察に使ったり、ひとを誘導したり・危険を知らせたり、それはさまざまに携帯電話を特化したものに変身させることができます。特に日本の高度なセンサ技術やGPS/GIS技術と組み合わせることで可能性は無限に広がります。


■2.医療・介護分野での3Gシールド応用

一人暮らしのお年寄りが増え、医療や介護の効率化と有機的な対応が必要となります。応急連絡や定期的な検査などにモバイルを活用することで、より便利な社会にしていくことが期待されています。

自宅に居ながら検査した検診データをモバイルを使ってデータベースに送ることで、医師が病院内でそのデータをみて判断することが可能となります。

また軽病な患者ではお往診することなく、遠隔での対応に切り替え。緊急時には、専用モバイルということで、簡単な操作で緊急連絡を可能とします。

遠隔操作での連絡網において、安心モバイルとして、医師と直結することも可能となります。

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■3.エネルギー分野での3Gシールド応用

資源の乏しい日本でのエネルギー問題はさまざまなところで話題となってきました。可動式や指向性による自然エネルギーの効率よい吸収・収集において、広範囲で緻密な気象データをモバイルで収集し分析し、応用することが可能となります。

3.11の東日本大震災後の計画的な消費電力需要は重要となり、さまざまなところでのモニタリングが必要となります。

また太陽光発電を中心とした地域発電や企業内発電も盛んとなり、今後の自然天候の予知やモニタリング評価を、長期に渡って実施することで、より効率の良いエネルギー循環を構築できていくものと考えます。

もちろん発電量や消費電力のモニタリングも重要で、3Gシールドのよるワイヤレスでの計測装置機器が敷設でき、LANの敷設の問題や社内セキュリティの問題が無関係となります。

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■4.環境・エコ分野での3Gシールド応用

地球温暖化や生態系の急激な変化に対し、地球をやさしく守る活動が必要になってきました。モバイル技術を使うことで、幅広いエリアにおいて、無人での観測や保護などを行うことが可能となります。

環境評価・汚染度評価などのモニタリングは、さまざまなところで必要となってきます。

二酸化炭素だけにとどまらず、化学物質や放射能など、目に見えないもので、常時変化する地球上の土壌や河川や地下水・海水、さらに空気中のモニタリングは、幅広いエリアで必要となります。

場合によっては、定点であったり、場合によっては移動点でのモニタリングが長年に渡って必要となってきました。このビッグデータによるセンサ値を有効収集するにも3Gシールドは有効に利用することができます。
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■5.防犯・防災分野での3Gシールド応用

古き良き日本人のコミュニティが崩れつつあり、隣人との付き合いも希薄化し、防犯の意識が高まりました。その対策として、防犯装置や監視カメラの設置が増え、その緊急連絡や遠隔制御がモバイルによって可能となってきました。

また、東日本大震災によって新たな自然災害での防災の意識も高まってきました。より緻密な避難通報や避難経路の誘導など、地域に特化したモバイル活用は必須となってくるでしょう。

これら防犯・防災に特化したモバイル機器は、いろいろと期待されていて、GPS/GISの機能を活用することで、誘導避難だけでなく、安否確認などにも役立てることが可能となります。

この防犯・防災分野での3Gシールドの持つ双方向通信やGPS機能などを利用し、活用することも無限に広がります。

また、これからの住宅やマンション、さらにオフィス建築において、安全で環境にやさしく、さらにエネルギー対策を施したIT建物の構想も可能となります。

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■6.観光・娯楽分野での3Gシールド応用

観光地やアミューズメントパークでの付加価値のあるスポット情報や混雑情報などを独自モバイルで提供し、GPS機能を使って、顧客の誘導や軌跡分析などを行う機能などを提供することできます。さらに外国人へのきめ細かなサービス向上も可能となります。

観光バスやレンタカーでの地域に根ざしたサービス向上や、外国人向けの言語に対応したサービス向上において、デポジット式モバイルの貸し出しなどによる付加価値を持たせることができます。

また、観光客や買い物客が訪ねたお店や観光地の軌跡を分析するなど、新たな観光地発掘へと繋げることもできるようになります。

その他、スポーツ選手に付帯させたモバイルで、正確で瞬時の位置情報を取って、さまざま見えてくる楽しみかたも出てきます。
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■7.農業・漁業分野での3Gシールド応用

情報通信技術(ICT)の活用が遅れている農業や漁業分野においえは、広いエリアでの監視や観測に伴い、モバイルの活用がいろいろと出てくるといわれています。

多くのセンサ技術との連携で、長期にわたるデータ収集・モニタリングも可能となり、新技術化を図った農業・漁業が開拓できるのではないでしょうか。

最近の牛や豚などの口蹄疫や鶏や鳥類の鳥インフルエンザは、早期発見が重要となっています。
すでに牛や鶏に付けた加速度センサや熱センサでの研究も進んでいて、多くの農家でのモニタリングも必要となるときが出てきています。

今後は、特に農業のさらなるICT活用にモバイルは欠かせないものとなるでしょう。
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■8.建設・保全分野での3Gシールド応用

新築・改築・増築などでの建設現場は、一時的なものですが、新たなLAN敷設が難しいところなどでは、3Gシールドを使ってのサーバ連携が強力な武器となります。

現場でのさまざまな稼動する機器や人的リソース、さらに資材などを有効活用するための現場でのワイヤレスを活用して収集するデータと、本社などがかかえるサーバとの連携も簡単に対応することができます。

またこれからの建設業界での保全(保守・点検)は重要な課題となってきました。いちいち人によるものだけでなく、一部センサと無線(ワイヤレス)を使った監視システムなどは、これから大きなニーズがあるものと考えます。

特に、橋梁やエレベータなどの保全は、遠隔での対応が3Gシールドによって可能となってきます。

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■9.地方支援での3Gシールド応用

一人暮らしでお年寄りが多い過疎化の進む地方では、常時のコミュニケーションが重要となってきています。ひとり一台のモバイルにより、双方向や一対多などの連絡網や位置確認、さらに住民サービス向上での多くの価値・効果が期待されています。

地域生活で必要となる移動手段の合理化などでは、共通の連絡網によって、乗り合いバスを合理的に走らせたり、郵便・宅配も効率よく巡回させたりすることが可能となります。

過疎化での独居老人の安否や所在確認も、GPS機能や双方向の連絡によって、常時可能となり、安心した生活を送ることが可能となります。
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  • 最終更新:2013-04-21 08:01:37

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