概要

■3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)の概要

3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)は、Arduino UNO/ProやGenuino101等に装着することができる3G通信モジュールです。
オープンソースハードウェアであるArduino上で稼働するセンサやアクチュエータなどを駆動させ、3G通信モジュールによってセンサネットワークなどの実現や、ロボットなどの遠隔操作の開発が、だれでも簡単に短期間で試作・プロトタイプ開発ができます。

3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)の利用においては、専用のライブラリ(a3gsやa3gim)を利用することにより、Arduinoから簡単に以下の機能を利用することができます:
  • 3G通信(インターネット通信:Web/TCP)
  • SMSの送受信・着信通知【音声通信SIMカードのみ】
  • 位置情報(GPS)取得
  • 日付・時刻取得
  • その他管理機能
  • e-mail送信機能【アライアンスメンバー希望者のみ提供】

しかもこれらの機能を利用するにおいては、ArduinoのIDE(開発環境)上で、簡単に開発・デバッグできる環境を提供しています。

■3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)の構成

3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)は、GPS機能を含む3G通信のためのIEM通信モジュールを装着し、Arduinoとのシリアル通信によって、センサやアクチュエータなどを簡単に操作できます。またHTTPの機能などを通じて、クラウドやツイッターとの連携なども用意にできるようになっています。

NPO法人オープンワイヤレスアライアンスでは、3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)を動かすためのIEM通信モジュール側のソフトウェア提供と、Arduino側のソフトウェア提供をご提示し、さらに3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)を使ったサンプルを豊富に公開・提供しています。

3gs_structure.png

■3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)の説明

  • 3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)には、小型通信モジュール(3GIM:3G Internet of Things Module)が搭載されています。この3GIMはArduinoとUART(通常はSoftwareSerial)で通信を行い、処理を行います。
  • 3GIMでは、ARM上のファームウェアが動作しています。この上で、UARTと通信しながら実際の処理を行うアプリケーションgw3gが動作しています。
  • 3GIMとの通信は、実際にはArduino用ライブラリa3gsやa3gimが行っており、3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)を利用するスケッチではあまり意識する必要はありません。a3gsやa3gimを利用することにより、HTTP/POST機能やGPSによる測位機能を関数の呼び出しとして実行することができます。
  • 3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)では、UARTによる通信以外にも、電源の制御、SMSの着信通知等でいくつかのデジタルピンを使用します。そのため、ユーザはこれらのピンを別の用途として利用することはできません。3Gシールドが使用するピンに関しては、「使用するピン」を参照してください。

■使用するピン

3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)が使用するピンは下表の通りです:
以下は、3GIM+3GIMシールドを利用する場合です

ピン番号 用途 説明
VIN IEMの電源元 電源切替ジャンパJP5により切り替え可能
VCC 同上 同上
GND グランド  
D2 SMS着信通知 SMSが着信した時にLOWとなる。INT0として利用できる
D4 IEMのTxD ライブラリa3gsではソフトウェアシリアルRxDとして使用
D5 IEMのRxD ライブラリa3gsではソフトウェアシリアルTxDとして使用
D6 電源ON制御 IEMの電源をONする
D7 電源供給制御 IEMへの電源供給をON/OFFする
  • 上記の表に記載しているピンは、他のシールド等では使用しないようにしてください。

3Gshieldpin.jpg

■シールド基板の構成

下記は3Gシールド(3GIM+3GIMシールド)の基板を上面から見た写真です:

3GIMshieldV2.0-2.jpg

  • 各構成要素の説明
名称 説明 補足
JP1 UART通信(受信:Rx)ジャンパ※1
1-2ショート: D0の場合
2-3ショート:D4の場合(出荷時)
使用するArduino種類で切り替える
JP2 UART通信(送信:Tx)ジャンパ※1
1-2ショート: D1の場合
2-3ショート:D5の場合(出荷時)
使用するArduino種類で切り替える
JP3 UART通信ピンRX0(受信側)、TX0(送信側) ArduinoMegaなどで利用
JP4 3GIM電源切替ピン(D7またはD8)  
JP5 USB電源(5V)または外部電源切替スイッチ USB電源(出荷時)※2

※1 UNOなどの場合が出荷時、Genuino101の場合はSerial1を利用するため2-3ショート、ArduinoMegaなどはJP1とJP2は開放し、JP3から直接Serial1~Serial3を利用。
※2 PC側からのUSB経由の電源供給では不足する場合には、ACアダプタを使って電源を供給します。その場合にはVIN側へ切り替えてください。

■サンプルスケッチの概要

 3Gシールドアライアンスでは、これらのご利用の上で以下のサンプルスケッチをご提供しています。
  • 3G電波強度取得
  • SIMカードのサービス形態取得
  • クラウド連携
  • IEMモジュール端末識別番号取得
  • 現在位置情報取得
  • 時刻取得(日時分秒、総合秒)
  • サーバのレスポンス返却
  • ショートメッセージ送信
  • ツイートデータ送信
  • ツイートデータ受信
  • プロファイル変更
  • LED点滅
  • SMSの着信時処理
  • TCP/IP機能のサンプル
  • e-mail送信【アライアンスメンバー希望者のみ提供】


■補足

本製品はオープンソースハードウェアです。ライセンス条件はCC BY-SAです。

  • 最終更新:2016-10-13 08:49:45

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