プレスリリース記事3月15日

オープンソースハードウェアによる
広域通信技術開発の環境を簡易にし
日本のモノづくりに貢献する
NPO法人3Gシールドアライアンス設立

1. 発表者

・特定非営利活動法人3Gシールドアライアンス

2. 活動目的

・オープンソースハードウェアの概念に基づき、組み込み系分野における広域通信モジュールを広く普及させるための開発支援や技術情報の提供を行う団体です。
・日本の広域ワイヤレス技術をベースとするモノづくりの発展に貢献し、教育機関や研究機関、さらに一般企業に向けて、人材育成ならびに雇用創出のためのオープンな活動で展開していきます。
・今後大きなマーケットが期待されるM2Mビジネスにおいて、アイデアを簡単に実現できる開発環境の提供や、技術支援などを行っていく予定でいます。

3. 発表内容

3Gシールドアライアンス(代表:高本孝頼)は、これまでオープンソースハードウェアArduino©(アルドゥイーノ)上で、誰もが簡単に利用できる3G通信モジュールの拡張ボード(3Gシールドと呼ぶ)を開発し、任意団体として普及展開を目指してきていましたが、改めて、この3月15日に特定非営利活動法人(NPO法人)化を行うこととしました。

オープンソースハードウェアArduinoは、2005年にイタリアで誕生した8ビットマイコンですが、すでに欧米などの教育現場を中心として広がり、電子・電気以外のデザイナ系やクリエイター系、機械系、情報系、さらに文系などの学生たちも使い始め、最近では個人や企業でも試作・プロトタイプ開発で利用し、多くのモノづくり現場に新たな革命が起きています。
Arduinoは、安価で、技術ハードルが低く、しかも多くの資産がネットを通じて利用できることで、多種のセンサやアクチュエータ(モータ類)・LEDなどを接続し、ロボットやセンサネットワークなどが容易に構築できるなどの魅力があります。

当アライアンスが開発してきた3Gシールドの特長としては、3G通信モジュールを利用して、インターネット接続機能を簡単にArduino上から利用できるようにしたものです。HTTP_GETやHTTP_POSTなどの機能から、さらにTCP/IP機能まで備わっています。そのため、インターネットとの接続としてWebサーバやメールサーバとの連携などが可能となり、クラウド連携なども容易に構築できるようになっています。その他に、位置情報を取得するAGPS機能や、ショートメッセージ(SMS)機能、日時取得機能なども利用できるようになっています。

これらの3Gシールドの機能と、オープンソースハードウェアArduinoとの連携で、広域でのワイヤレスセンサネットワークの構築や、遠隔操作でのロボットや機械の開発、遠隔監視などが、短期間で実現できるようになります。これまでは、大手企業や通信キャリアなどでしか、3G通信機器モジュールの開発はできませんでしたが、Arduinoと3Gシールドによって、個人や学生たちでも簡単にできる環境が提供されることになります。
現在、3Gシールドの製品には、IEMモジュール版(韓国AnyDATA製のDTW-400W利用)とUSBドングル版の2種類があり、共に技適(JATE/TELEC)を取得した通信モジュールを利用しています。(IEMモジュール版は昨年10月から販売中、USBドングル版はこの夏に販売開始予定)

これまでの3Gシールドの利用としては、東京大学、千葉大学、東京農工大学、信州大学、和歌山大学、長岡科学技術大学、拓殖大学、金沢工業大学、東海大学、木更津工業高専、広島商船高専、東京都立小石川中等教育学校などの教育機関が多く、その他、研究機関や企業でも利用が広がっています。

すでに、3Gシールドを使った開発プロジェクトが出てきています。国立大学法人東京大学(総長:濱田純一)の江崎浩教授・落合秀也助教らによって、この3Gシールドを利用したIEEE1888対応のモジュールを世界で先駆けて開発し、電力センサを含む各種計測情報を商用のクラウドサービスに提供させることを行っています。またアライアンスメンバー企業の株式会社ハローシステム(代表取締役:中村成寿)では、独居高齢者等の見守りシステムの開発を、それまでスマホで開発していたものから、Arduino+3Gシールドに変更したことで、短期間で、しかも高機能なシステムとして開発でき、さらに大量生産での低価格化を目指して試作段階に入っています。

今後におきましては、この4月2日にNPO法人化での設立セミナーを開催予定で、6月11~12日に高度ポリテクセンター(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)での技術セミナー、また8月下旬ごろには、Arduino+3Gシールドによる競技会(コンテスト)などを企画しています。

4. 問い合わせ先

NPO法人 3Gシールドアライアンス
住所:東京都世田谷区祖師谷3-9-7
代表理事:高本孝頼
連絡先:
・TEL 03-6805-8011
・FAX 03-6411-5753
・E-mail: a3gsa@tabrain.jp

5. 参加メンバー(2013年3月15日現時点)

分類 団体名(賛助会員は個人)  (50音順)
一般会員
株式会社インターネットイニシアティブ、
金沢工業大学、
株式会社構造計画研究所、
株式会社スイッチサイエンス、
ソネットエンタテインメント株式会社、
拓殖大学、
株式会社タブレイン(事務局)、
ディー・クルー・テクノロジーズ株式会社、
株式会社ドリーム・トレイン・インターネット、
High Technology Explore株式会社、
株式会社ハローシステム、
株式会社ムトーエンジニアリング

賛助会員
情報科学芸術大学院大学[IAMAS](メディア表現研究科の先生)、
千葉大学(環境健康フィールド科学センターの先生)、
東京大学(先端科学技術研究センターの先生)、
東京大学(大規模集積システム設計教育研究センターの先生)、
東京農工大学(総合情報メディアセンターの先生)
  

6. 関連情報

・3GシールドアライアンスWikiページ: http://a3gs.wiki.fc2.com/
・3Gシールドアライアンス加入情報:http://www.tabrain.jp/3GshieldAllianceJoining.pdf
・3Gシールド技術紹介資料:http://www.tabrain.jp/3GshieldTechnical.pdf
・3Gシールドセミナー資料:http://www.tabrain.jp/3GSAPresen.pdf
・東京大学とIIJとによる昨年10月1日のプレスリリース:

以 上


  • 最終更新:2013-03-15 19:37:14

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